レストラン・ランス・YANAGIDATE(フランス料理)


レストラン・ランス・YANAGIDATE ◆場 所(港区北青山3−10−13)
地下鉄表参道のB2出口から、青山通り(国道246号)を渋谷方向に歩きます。酒屋と北青山駐車場の間の道に右折し、真っ直ぐ50m位進んだ突き当たりにあります。レストランの手前右に中華料理の『オーセボヌール』があります。駅の出口から約2分です。
地図はこちらです。


◆最寄り駅
地下鉄銀座線・千代田線・半蔵門線 表参道駅

◆電 話
03−3407−3538(FAX 03−5468−5521)

◆営業時間
12:00〜14:00(Last Order)/18:00〜21:00(Last Order)
   月曜休み

◆雰囲気
レストランの入口は細い通路を通って奥にあり、、入口付近の雰囲気はさほど良くありません。レストランの入口はアーチ型の石張りにして重厚感を出そうとしていますが、建物自体はALC鉄骨造りのようですので、鉄筋コンクリート造りでタイル張りの建物に比べると、多少高級感が損なわれるのは仕方がないでしょう。入口にはフランスのランスで修行したシェフらしくヴーヴクリコなどのマグナムボトルが飾ってありました。

入口のドアを開けて入るとすぐ左手に小さなフロントがあり、その奥にダイニングルームがあります。『料理の鉄人』のキッチンスタジアムをデザインした石森真司氏が設計したというダイニングルームはL字型で、入口から見て正面と右手に席が並んでいます。ガラス扉のワインカーブは右手奥、その左隣が厨房、レストルームは正面奥という配置です。
ダイニングルームは絨毯、ベンチシート、椅子のファブリックをブルーグレーにしたモダンなデザインのもので、上質で落ち着いた雰囲気のインテリアです。壁の一部を大理石張りにして、クリムトの絵画を掛けてあったり、ベルナルドのボーゲーズの花瓶に生花を飾るなど居心地が良いように気を使っています。隣の席との間隔は広くありませんが、中央の通路が比較的ゆったりしているので、狭苦しい感じはしませんし、椅子の座り心地も良いものでした。
照明は天井の品の良いデザインのシャンデリアと壁のブラケットをメインに使い、一部ダウンライトが明るさを補っていて、食事をするには適度な明るさです。

レストルームは二室ありますが、左側のレストルームの方が広くなっています。インテリアは豪華ではありませんが、洗面台は広くハンドタオルやペーパータオルも用意されていて、パステル調の明るく爽やかなインテリアです。インテリア全般に言えることは、細かい配慮がいろいろ見られることで、サービスを担当している女性(肩書きはコーディネーター)に、インテリアなどのコーディネートをまかせているためかもしれません。
食器はサービスプレートがベルナルドのボーゲーズとメトロポリタンを使い、食事用にはレイノーとベルナルドを使用していました。グラスはリーデルを使用していますし、カトラリーもクリストフルなので、テーブルウェアに関しては申し分ありません。テーブルクロスが二枚重ね(クリームとブルーグレーの二色)なのが、このクラスのレストランにしてはちょっと物足りませんが。

サービスは女性1名、男性2名(支配人と新人?)が担当しています。食前酒、料理の注文は女性が担当して、とても丁寧で感じがよかったのですが、新人の男性の方はカトラリーのセッティングも恐る恐るしていて、まだ慣れていない感じです。支配人がワインリストを持ってくるのも遅く(前菜が運ばれてくる時)、ワイン選択のアドバイスもあまりありませんでした。料理を運ぶタイミング、各席への目配りに関しては、席が七割位埋まっていた状況でも行き届いていました。新人がもう少し慣れてくれば、安定したサービスが期待できそうです。手が空いてくれば、柳舘シェフもダイニングルームに挨拶に来てくれましたし、入出店時の応対も丁寧で気持ちの良いものでした。

◆価 格
ランチ  ¥3,500/¥5,000/¥7,000
ディナー
¥6,500(数種の料理からの選択式)
 アミューズ、前菜、魚または肉料理、デセール、エスプレッソ/コーヒー/紅茶/ハーブティー、プティフール
¥8,500(数種の料理からの選択式)
 アミューズ、前菜、魚料理、肉料理、デセール、エスプレッソ/コーヒー/紅茶/ハーブティー、プティフール
¥12,000(ムニュ・デギュスタシオン シェフのおまかせコース)
 アミューズ、前菜二品、魚料理、肉料理、フロマージュ、エスプレッソ/コーヒー/紅茶/ハーブティー、プティフール
   アラカルトはありません。   サービス料 10%

◆料 理
料理は数種類から選択できますが、高級素材を使った料理によっては追加料金が取られます。コースの料理は普通の人には十分な量になっています。
メニューを見るとシェフの意欲的な料理が並んでいます。前菜は海の幸を中心にした料理が多いのですが、『温泉卵とオマール海老、ホタテ貝、うに、キャビアのコンセメゼリー(+1,000円)』は、いろいろな海の幸と温泉卵のこってりした味がコンセメゼリーとよく溶け合い出色の出来でした。『江戸前穴子と鴨のフォアグラ、茄子のミルフィーユ仕立て(+1,000円)』もシェフの創意工夫が充分発揮され、完成度の高い料理になっています。前菜に比べるとメインの料理は、私達には全体に塩味がきついように感じました。魚料理は新鮮な素材を軽やかに仕上げていましたし、肉料理も素材の大変良い子羊で火の通り具合もベストでしたが、塩加減にバラツキがありました。もう少し丁寧に仕上げていればと惜しまれます。
デセールはレストランでしか食べられない充実したメニューです。単なる盛り合わせではない、パティシエの力の入ったデセールの数々(タルトタタン、クレーム・ブリュレ、リンゴのパートフィロ包み...)は、食事の最後を飾るにふさわしいものです。
フロマージュの種類は一通り揃っていて状態も良いので、特に選択に困ることはないでしょう。
またバターはエシレ(フランスの有名な発酵バターのメーカー)を使っていますので、パンがとてもおいしくいただけます。

飲み物に関して他のレストランと異なるところがあります。このレストランの店名にもなっている、柳舘シェフの修行したフランスのランス(シャンパーニュ地方の中心都市です。)からわかるように、シャンパーニュ専用のメニューがあり、30種類もの品揃えがあります。グラスシャンパーニュも数種類から選べますので、食前酒の楽しみが増しています。
ワインリストはブルゴーニュ、ボルドー中心に80種ほどの品揃えです。いいビンテージのものを揃えていますが、値段はレストランとしては多少高く感じました。なおシャンパンリスト、ワインリストとも仏語表記のみです。

◆その他の情報
柳舘シェフはフランスのランスのミシュラン三つ星店『ボワイエ(レ・クレイエール)』などで修行後に帰国、表参道『ポワロー』の料理長を努めた後、独立してこの店を’97/5にオープンさせています。クラブ・ミストラルの会員です。
ワインカーブは支配人に申し出れば拝見できます。
車で行く場合、国道246号沿いの北青山駐車場を利用すると便利です。

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