オザミ・デ・ヴァン(フランス料理)


オザミ・デ・ヴァン ◆場 所(中央区銀座2−5−6)
銀座4丁目交差点 和光前の地下鉄出口から銀座大通りを京橋方面に向かいます。200m位進んだワーナービル(旧カネボウビル)で左折し、最初の通りを右折します。60m位進むと左に入る細い横道がありますので、曲がるとすぐのところにあります。地下鉄の出口から徒歩5〜6分程度です。
地図はこちらです。


◆最寄り駅
地下鉄 銀座線・丸ノ内線・日比谷線 銀座駅/有楽町線 銀座1丁目駅

◆電 話
TEL 03−3567−4120

◆営業時間
1F ワインレストラン
  17:30〜22:00(ラストオーダー)
1F ワインバー(日曜日・祝日休み)
  22:00〜02:00
2F ワインブラッスリー
  17:30〜22:00(ラストオーダー)
   土曜日 24:00まで/日曜日・第3月曜日休み

◆雰囲気(1F ワインレストラン)
近年多くなってきたワインの品揃えを売り物にしたビストロ風フランス料理店です。銀座の裏通りにある小さなレストランで、右上の写真のファサードを見ればわかるように、しゃれたビストロ風のデザインではなく、ごく普通のオープンテラスのあるレストランです。
中に入ると正面に階段があり、左側に床がダークブラウンのフローリングの二十数席ほどのダイニングルームがあり、グレーのL字型のベンチシートに沿ってテーブルが並んでいます。小型の椅子もシートがグレーで黒のフレームのものを使っていて、壁も白いビニールクロスなので、シンプルでこぎれいですが高級感はありません。高級店ではないのでテーブルの感覚も狭く、ビストロ風の装飾もないですが、タペストリー(中世のブドウを圧搾している絵柄)やポスターを掛けたり、ウイリアズソノマのソムリエの飾り皿を置くなど楽しい演出もしています。なお厨房はオープンキッチンになっていて、ダイニングルームの右手(ベンチシートの反対側)にあり、席によってはシェフ達の動きがよく見えます。
照明はダウンライト、スポットライト、ブラケットを使用し、ダイニングルームはかなり明るく、卓上にはアルコールランプも置かれます。なおシャンソンのBGMが流れる中で満席になるとかなり騒々しい感じがしますが、決して不快な感じはしませんし、ビストロ的なにぎやかさが結構居心地良く感じられてきます。

テーブルウェアに関して、カトラリーはメーカー不明ですが、クロスは白の二枚重ねで、食器は国産のボーンチャィナ、水のグラスが”ワインのテイスティンググラス”、ワイングラスがドイツのスピゲラウのものです。スピゲラウのグラスはリーデルよりも価格が安いようなので、最近レストランでよく使われるようになってきています。リーデルのようにガラスが薄く、容量も大きいので、赤ワインを充分楽しめます。

レストルームは入口にある階段を上がった2Fにあります。大理石のカウンターを使っていますが、特に豪華というわけではなく、清潔感のある普通のインテリアです。2Fには大きなカーブが二つあり入口がガラス扉なので、トイレに行ったついでに中を拝見しましょう。

サービスに関してですが、厨房、フロアサービスそれぞれ数名いて、この席数なら何とかこなせる人数ですが、次から次に客が入ってきて満席になると、厨房とサービスの連携がうまくいかないことがあるようです。2Fのワインブラッスリーも客が入ってくると厨房はかなり忙しいはずです。空のグラスに気づかなかったことはないですが、料理やパンの追加を待たされることもありました。オーナーの丸山ソムリエは各テーブルを回ってはワインについてアドバイスをしたり、おもしろい話題を提供したりと、正統的なフランス料理店にない楽しさを提供してくれます。やはりこういうお店はオーナーが積極的に客と接すると活気が出てきます。

◆価 格(1F ワインレストラン)
ディナーコース ¥4,800/¥9,800(おまかせ料理&ワインのコース)
  ¥4,800のコースの構成
    アミューズ、前菜、魚または肉料理、デセール
      食後のコーヒー等は含まれていません。/フロマージュ ¥1,000〜

◆料 理(1F ワインレストラン)
1Fのレストランは¥4,800のコース料理のみになります。前菜、魚または肉料理はそれぞれ8〜10種類程度の料理の中から選ぶことができます。料理によっては追加料金が必要になります。コースの料理の量は普通の人にはまずまずですが、前菜とメインだけですので、少なく感じる人もいるかもしれません。料理はビストロ風なものではなく、素材も重視したフランス料理でなかなか良いレベルと思いますが、肉料理はオーソドックスなものが多いせいか、もう少し味に驚きと盛付けに一工夫が欲しいところです。但し前菜はシェフのアイデアが生かされた興味深い料理が並びます。
前菜の『大根と仔牛スネ肉のリンゴ煮』は日本的な素材を生かしていて、サッパリした大根をこってりした仔牛スネの挽肉と一緒に食べます。
前菜の『豚足、耳と白レバーのテリーヌ』は豚足や耳のこりこりとした食感とこってりとした白レバーの組み合わせがおもしろく、酸味のきいたソースが添えられます。
肉料理の『鹿肉のロースト 洋ナシのキャラメリゼ添え』は東北の鹿を使っていますが、肉質・火加減がとても良く、洋ナシのキャラメリゼ添えの甘さとの合性もいいので、鹿が苦手な人でも食べやすいと思います。
肉料理の『鳩のローストとフレッシュフォアグラのポワレ』(+¥500)は小細工をしないで、サルミ系のソースで食べさせますが、これも素材、火加減がとても良いものでした。

デセールはワゴンサービスではなく、6種類から選ぶ皿盛りのデセールになります。『栗のクレープ バニラアイス添え』はバニラアイスがかなり溶けていたのが難点ですが、チョコレート風味のクレープと栗の相性が良く素直なデセールです。ただレストランのデセールとしては付け合わせが少し物足りません。
フロマージュは各タイプをまんべんなく揃え、全部で10種類と多く、ウォッシュタイプは4種類揃えて状態も良いものです。エポワースの臭さは病み付きになりそうです。なおクルミ入りパンも用意されます。
パンは自家製で、ライ麦パンとパン生地を”モルツビール”だけでこねて焼き上げたパンの2種類が用意されました。どちらも熱々でサービスされ、とても美味なパンです。

ワインは300本あまりがリストに掲載され、特にコート・デュ・ローヌ地方とブルゴーニュ地方のワインが充実しています。勿論ボルドー、ロワール、アルザス地方も主要な銘柄は揃っています。価格的にも¥5,000くらいの手頃なワインから¥300,000のロマネ・コンティまで幅広く、¥10,000〜¥15,000のワインの品揃えも多いので、選択に困ることはないでしょう。価格的にはレストランとしては少し安く提供しています。ただワインの初心者にはフランス語の手書きでリストが作成されていますので、ちょっと読みにくいかもしれません。なおグラス・シャンパーニュはポメリーのアパナージュ(Apanage)をでしたが、いつもこの銘柄かどうかは不明です。

◆その他の情報
レストランのオーナーは、ソムリエも努める丸山宏人氏です。
この店は本郷2丁目で『竹とんぼ』という名前で営業していた店が1997年に銀座に移転したものです。
人気店なので、予約は必須です。

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