セパージュ(フランス・イタリア料理)


セパージュ ◆場 所(港区南麻布5−4−15 有栖川ウエスト2F)
広尾駅の恵比寿寄りの出口を出て、交差点角に三菱東京UFJ銀行ある通りを数十m進み、最初の角を左折し、数十m進んだ左手の建物の2Fがレストランです。駅の出口から徒歩2〜3分です。
地図はこちらです。


◆最寄り駅
地下鉄日比谷線 広尾駅

◆電 話
03−3280−3636(FAX 03−5791−4035)

◆営業時間
ランチ  11:30〜14:30(ラストオーダー)
ディナー  18:00〜22:00(ラストオーダー)
   年中無休

◆雰囲気
ワインの輸入・販売で有名な、エノテカの本店のある建物の2Fにレストランがあります。右の写真の屋外の階段を上がっていき、レストランの扉を開けると、正面がレセプションで、右手はゆったりしたワインラウンジになっています。レストランのダイニングルームはレセプションの奥の左手で、レストルームはその途中の右手にあります。レセプション付近は幾つか椅子が用意してありますので、待ち合わせにも利用できます。

ダイニングルームは長方形で、南側は中庭(一番下の写真)に面していて、ローマンシェードのカーテンが掛かったガラス張りですので、六本木の『テロワール』のように天井は高くありませんが、開放感があります。ダイニングルームの中央にはキャビネットがあり、ダイニングルームを二分していて、黒のベンチシートは中庭と反対側の壁沿いコの字型に配置してあります。 また中庭にはテラス席も幾つかあり、プランターや屋外用のテーブルセットが置かれています。

壁は写真のように、白く仕上げていて、所々鏡を使ったり、ワインのボトルやグッズを飾っています。床は周囲がライトブラウンのフローリング、中央が黒の大理石(?)張りの落ち着いたデザインです。インテリアのデザインを担当した人は、六本木の姉妹店『テロワール』と同じ人なので、六本木の『テロワール』を利用したことがある人なら、似たようなインテリアと思うかもしれません。エノテカのワインショップも、同じデザインのイメージで統一していますので、レストランもイメージを統一しているのかもしれません。モダンで、所々木を生かした落ち着いたインテリアは、際立った個性というものはありませんが、どなたにも受け入れられるデザインではないでしょうか?
テーブルの間隔はさほど広くはありませんが、通路幅を適度に取っていますので、落ち着いて食事が頂けます。

セパージュ 照明は写真のように、天井に丸い間接照明とハロゲンタイプ(?)のダウンライトを使っています。ムードを重視しているためか、全体の明るさは控え目で、ダウンライトの照光範囲が狭いので、テーブルの一部が明るくなっています。BGMはお客の数が少ない時は、モダンジャズの曲が静かな音量で流れていました。

テーブルウェア関係は以下のものを使っています。クロスは金属脚のテーブルトップの上に白のクロスが2枚で、食器は、ナルミのステラやエノテカオリジナルの白のシンプルなデザイン(リチャードジノリのベッキオホワイト風なデザイン)のものでした。カトラリーは無名のもの、グラスは水用のグラス、ワイングラスは従来はエノテカのショップで購入できるものでしたが、ブルゴーニュのワインをボトルで注文すると、リーデルが用意されました。ワイングラスは容量も大きく、産地にあったグラスを用意してくれますので、ワインを充分楽しめます。テーブルにはリキッドキャンドル(?)の明かりも置かれていました。

レストルームは、レセプションの裏手に男性用・女性用のニ室あり、男性用は畳1帖ほどの広さで、床は黒の大理石(?)張り、壁は白の塗装仕上げです。一体型の白の洗面ボウル(洗面カウンターではありません。)を使っていて、液体石鹸とペーパータオルの用意がありました。照明はハロゲンタイプのダウンライトで、BGMはダイニングルームと同じ曲が静かな音量で流れていました。

フロアのサービスは次の通りです。スタッフは数名ほどで、席が6割ほど埋まった状況で、テーブルへの目配りは充分で、グラスのワインや水が少なくなってくると、気がついてくれました。料理の出される間隔は適度で、全体にてきぱきとしていて、基本的なサービスはしっかりしていますので、気持ち良くレストランを利用できます。ワインへのアドバイスも申し分ありません。入店時の受付、席への案内も丁寧です。出店時はドアを開けて、屋外階段を一番下に降りるまで、丁寧に見送ってくれました。皆さんお酒を嗜んでいるので、安全面の配慮もあるのでしょう。
◆価 格

ランチ
 ¥1,700/¥2,400/¥3,200
ディナー
 ¥4,500 前菜、パスタ、魚料理または肉料理、デセール、コーヒー
 ¥6,800 前菜、パスタ、魚料理または肉料理、デセール、コーヒー
  アラカルトもあります。アラカルトの主な価格帯
   前菜 ¥1,800〜¥3,200/パスタ ¥1,700〜¥2,100
   魚・肉料理 ¥2,600〜¥3,000/デセール ¥1,000
  サービス料 10%

セパージュ ◆料 理
料理はパスタが用意してあるので、ジャンルにはイタリアンとも書いていますが、前菜、主菜の方は基本的にはフレンチです。前菜は季節感のある良質な素材を幾種類も使って、ユニークに仕上げた料理、肉料理は良質な素材をしっかりしたソースで仕上げた、ボルドーやブルゴーニュのワインに相性の良い重厚な料理がメニューに載っていました。
コース料理は基本的に内容は決まっているコースとプリフィクスのコースがあります。アラカルトは前菜が10種類弱位、肉料理が数種類(魚は当日の仕入れによるため、2〜3種類)、パスタが10種類弱位あります。

以下の料理はアラカルトで注文した時の料理です。

前菜の『イガ雲丹とカリフラワーのムース、コンソメジュレ仕立て』は、初夏らしい旬の雲丹をたっぷり使った料理でした。一番上のコンソメジュレは濃い目の味で、カリフラワーのムースはとてもクリーミーで味のコントラストが印象的です。
前菜の『手長海老と帆立貝のエスカベッシュ風 黄赤ピーマンと甲殻風味のジュレ 洋梨のヨーグルトソースで』は、甲殻類の風味が充分楽しめる料理で、イクラも入っていました。魚介類の火の入れ方も適度です。洋梨の甘さが良いアクセントになっていますが、個人的にはもう少し全体の塩加減を控え目にした方が良いと思いました。ソースのヨーグルト風味は魚介類の風味を邪魔しないで、ソースにこくを出していてます。
前菜の『シェフ自慢のフォアグラのテリーヌ 茸、栗の秋マリネ添え』は、厚切りで上質のフォアグラのテリーヌで、温かいブリオッシュもサービスされました。茸はホワイトマッシュルームを使っていて、野菜も豊富(トレヴィス、チコリ、ルッコラ、クレソン、いんげんなど)です。栗の甘さがフォアグラと良く合います。写真のようにトリュフも添えてありましたが、シーズンではなかったので、香りは強くありません。
前菜の『エスカルゴと茸、蕪のフルムダンベールの青カビチーズ風味で』は、フルムダンベールなので、塩気は適度に抑えられてまろやかです。エスカルゴは火入れも良くて柔らかく、茸はしめじ、椎茸を使っていました。

肉料理の『オーストラリア産骨付き仔羊の瞬間燻製、茄子のフォンダン添え』は、少しクミンの風味を効かせた味で食欲を高めてくれます。柔らかい肉質の仔羊は旨味があり、茄子のフォンダンとの相性も良く季節感も出ています。上に飾られた野菜は茄子の皮を揚げたものです。アラカルトの主菜にしては量が少なめなのが残念です。
肉料理の『シャラント産仔鴨のロティ、ドフィネ地方のグラタンとキャラメリゼしたアンディーヴ添え ベリーの香るグランヴヌールソースで』は、上質な鴨肉の味を堪能できる料理で、主菜にふさわしく量もたっぷりしています。ソースは甘くこってりしていて、鴨肉の皮もパリパリ仕上っていてとても楽しめます。グラタンのまろやかさもこのソースに良く合います。

デセールの『レーヌ・ド・サーバ(リッチテイストのチョコレートテリーヌ)キャラメルバナナのアイスクリーム添え』は、バナナとチョコレートの相性の良い味の組み合わせで、全体の甘さも適度でした。バナナのアイスクリームはとてもクリーミーで、チョコレートテリーヌもカカオの風味がたっぷりしていました。
デセールの『熱々のとろけるショコラ、スウィートミントティーのグラスをのせて』は、ふわふわで熱々にに仕上っていました。甘さは控え目で、ショコラの風味がたっぷりしています。グラスもミントの風味がいっぱいで、ショコラのお口直しにぴったりです。
デセールの『ラム酒風味のサヴァラン、ラムレーズンのグラスと共に』は、盛り付けが立体的で、ラム酒の風味がよく効いたサヴァランです。当然ながらラムレーズンのグラスとの相性は申し分ありません。

パンは温めていませんでしたが、もちもちとした食感と適度な塩気が魅力的なパンをサービスしてくれました。

食後の飲物は、コヒー(酸味が強めです。)、ダブルエスプレッソ、エスプレッソなどが選べ、トリュフチョコレートがサービスされました。

以下の料理は、通常のメニューのものではなく、『ヴーヴクリコ・プレミアム・シャンパーニュの夜会』のコースメニューのものです。

前菜の『本日の鮮魚と活蛸、北海雲丹の海皿、ルコラと独活のアクセントに鱒卵の食感をあしらって』は、旬の雲丹と鮮度の良いイクラと活蛸の組合せを楽しめる、魚介づくしの一皿です。ルコラはゴマの風味がたっぷりしていて、独活との組合せもおもしろいと思います。
魚料理の『赤座海老の香草フリチュール、ココナッツ・ミルク・ティのリゾットとパルミジャーノ・レジャーノのフィヤンティーヌ添え、海老蟹風味の軽いジュのアクセントで』は、前菜とは一転して、クリーミーで少々エスニックな味付けの魚料理でした。上に盛りつけられた100%パルミジャーノ・レジャーノのフィヤンティーヌは、なかなかおもしろいアイデアだと思います。オーソドックスな魚料理を食べ慣れた人には、意外な一皿でしょう。
肉料理の『極上岩手牛のグリエ、エシャロットのフォンダン、ジロール茸とプルロット茸のコンビ添え、夏香るペリグー・ソースで』は、極上な和牛肉を適切な火入れのグリエで調理し、ソースはまさしくフレンチの王道を行く出来映えです。シャンパーニュとの組合せもいいですが、ヴィンテージ赤ワインも欲しくなります。旬のジロール茸との組合せは定番ですが、付け合せとしてはやはり最適でしょう。トリュフはサマートリュフでしたが、結構香りがありました。
デザートの『無花果のエピス・コンポートのジュレ、アーモンドのグラスと共に』は、甘さを控え目にして無花果自体の甘さを生かしたデセールでした。お皿一面のジュレは爽やかで、アーモンドのグラスとの組合せも新鮮です。

ワインに関しては、次の通りです。エノテカの経営ということで、ワインリストは充実しています。ボルドーの赤ワインの種類が多くなっています。ボルドーの赤が100種類以上(¥8,000位〜¥60,000位)、ブルゴーニュ赤が二十数種類(¥7,000位〜¥200,000位)、その他イタリア、カリフォルニア、チリなどの赤が十数種類、ブルゴーニュ白が二十数種類(¥5,000位〜¥12,0000位)、ロワール、ボルドーなどの白がそれぞれ2〜5種類、シャンパーニュが十数種類(¥6,500位〜¥25,000位)となっていました。
全体を見ると、¥8,000〜¥15,000位のワインの種類が多いようです。コース料理に合わせて、グラスワインを組み合わせたセットもありました。

◆その他の情報
エノテカの経営で、同じ建物の地下1階にワインショップが併設されています。
店名がエノテカからセパージュ(フランス語でブドウの意味)に変更になりました。

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