ラ・ベゴーニャ(スペイン料理)


◆場 所(港区南麻布5−15−25 広尾六幸館2F)
広尾駅の1番出口を出て外苑西通りを西麻布方面に向かいます。100m位進むと右手に広尾六幸館(1Fに日清製粉が経営する、ナポリピッツァ協会認定のピッツェリア・トラットリア パルテノペ広尾店 があります。ここのモチモチ食感のナポリピッツァはとても美味です。)があり、外階段を上がると2Fにレストランがあります。駅から徒歩1分程度です。
地図はこちらです。


◆最寄り駅
地下鉄 日比谷線 広尾駅

◆電 話
TEL 03−3442−9133

◆営業時間
11:00〜23:00
11:00〜26:00(金・土)
 ランチ 11:00〜14:30

◆雰囲気
外階段を上がっていくと、すぐ正面にレストランがあります。レストランは手前がバルで奥がレストランに別れています。バルは右手にスペイン製(?)のタイルで美しく装飾されたバーカウンター、左手にテーブル席があり、正面にショーケースのあるキャッシャーと奥のレストランに繋がる真っ直ぐの通路(床は大きな石張り)があります。厨房はキャッシャーの奥にあり、レストランのテーブル席(床は木のモザイク張り)は通路の左側にあります。テーブル席は左手の壁沿いはベンチシートで、壁に沿って二人用の角形テーブルが並んでいます。隣のテーブルとの間隔は広くありませんが、天井が高く、通路がゆったりしているせいか、狭い感じはしません。
写真のようにテーブル席の天井はアーチ状になっていて、左手の配膳口のある厨房の天井には瓦が取り付けてあります。厨房とダイニングスペースを建物の屋内に、中央の通路を屋外に見立てた、なかなか凝った内装です。

インテリアは伝統的な南スペイン風のデザインで、ダイニングルームの壁は石膏風の赤茶色に仕上げられています。仕切りの壁を軽く叩いてみると中は空洞のようなので、木枠に板を張って、表面を石膏風に仕上げたものと思われます。天井のアーチも同様の仕上げでしょう。
壁にはスペインの絵皿、幾つものタイルを組み合わせた文様柄、調度品などがいたる所に飾ってありますが、ごちゃごちゃした印象は全くなく、きちんと統一感のあるデザインでまとめられています。

照明は南スペイン風のインテリアに会わせて、これもスペインから取り寄せたというガラスのシェードのペンダントライトを使っています。南スペインの雰囲気を重視しているためか、テーブルの上はさほど明るくありませんが、食事を楽しむには問題ありません。写真のようにテーブルの上にはキャンドルも置かれています。
BGMに関してはポップス、フラメンコ、民族音楽などの曲が、天井付近に取り付けられた黒のBOSEのスピーカーから流れていました。

角形のテーブルは、スペインから取り寄せたダークブラウンのしっかりした木製で、造りはしっかりしています。椅子もスペインから取り寄せたもので、黒のアイアンのフレームで、背もたれ、座面に黒のレザーが使われたものです。クッションは少なめですが、座り心地は悪くありません。

テーブルウェアに関しては次の通りです。テーブルクロスはなく、ナプキンは紙製でした。食器はニッコー、ノルウェーのPICCIO、ロイヤルコペンハーゲンなど白のモダンなデザインのものを多く使い、カトラリーはステンレスのもので、籐の籠に入っています。ワイングラスは中容量のものでした。

レストルームは通路の一番奥の右手に男女兼用で一室あります。床がベージュの大判タイル敷き、壁が白のタイル貼りで清潔感があります。全体にモダンなデザインでまとめられていますが、鏡はスペイン(?)の民芸調のものを使っています。衛生陶器はモダンな全自動のもので、コンパクトな洗面台には液体石鹸とペーパータオルの用意がありました。BGMはダイニングルームと同じ曲が流れています。

サービスに関しては、次の通りです。スペイン料理店らしく、全体にカジュアルでフレンドリーな応対ですが、料理の出される間隔、テーブルへの目配りなど、基本的なサービスはしっかりしていました。出店時も笑顔で見送ってくれました。

客層ですが、カジュアルな雰囲気のスペイン料理店のため全体に若い人が多く、多少騒々しい感じもします。シェフがスペイン人のためか、スペイン人と思われる人も多く、バルの方で楽しげにおしゃべりしながら、ワインやビールを楽しんでいます。

◆価 格(レストラン)
ランチ
 行っていないので不明です。
ディナー
 コース ¥9,000(2名様より)
 アラカルトの主な価格帯
  タパス ¥800〜¥1,500/タパス盛り合わせ ¥1,500〜¥4,000/サラダ ¥800〜¥1,400
  スープ ¥1,100〜¥1,400/魚料理 ¥1,300〜¥2,200/肉料理 ¥2,200〜¥2,500
  米料理 ¥3,000〜¥3,600・¥6,000/デザート ¥600〜¥700
   テーブルチャージ ¥500/人

◆料 理
近年エルブジ(エルブリ)に代表されるモダンスパニッシュ料理が話題を集めていますが、ラ・ベゴーニャの料理は、伝統的なスペイン料理+多少のモダンスパニッシュ と言えるでしょう。全体に塩味はしっかりついていて、あまり日本人向けにはアレンジしていないように感じました。アラカルトの料理は、写真のように前菜は少な目の量で、主菜は充分な量でした。

以下の料理の写真はアラカルトのものです。

アミューズは、海老を茹でたもの、生ハム、ジャガイモの冷製スープでした。海老は甘みがしっかりでていて、ジャガイモの冷製スープはヴィシソワーズとは全く異なり、素朴ですが、こくがあります。セルフィーユが添えられた生ハムはスペイン産かどうかわかりませんが、生ハムの旨味がたっぷりしていて、良質の素材であることを感じさせます。
前菜の『今日の三種の盛り合せ』は、ジャガイモのサラダ、生ハム、野菜のトマトソース煮の三種でした。全体に量が少ないのが残念ですが、ジャガイモのサラダは単にジャガイモだけではなく、魚介類、野菜が入っています。生ハムはアミューズと同じく素材が良く、野菜のトマトソース煮は野菜の甘さが印象に残ります。

スープの『アーティチョークとフォアグラのクリーム仕立てスープ』は、柔らかく仕上げられたアーティチョークとフォアグラの薄切りを入れたお皿に、別容器のスープを入れて頂きます。酸味のあるスープで、塩味は控え目でした。全く別の料理ですが、何故かシュークルートを思い出させます。
スープの『ガスパッチョ:本場スペインの夏の味を堪能できます』は、これもスープは別容器に入れて供され、6種類の薬味と一緒に頂きます。かなり濃厚に仕上げたガスパッチョでしたが、味はオーソドックスでトマトの酸味が生かされています。

肉料理の『鴨胸肉の塩釜焼き、野菜のテリーヌ添え ポルチーニソース』は、厚めに切った鴨胸肉をしっかりした味のポルチーニソースで頂きます。付け合せは椎茸、茄子とお皿に直線で描かれたカボチャのピュレとマディラソースです。ちょっと冷めていたのと、胸肉が多少固めなのが残念なところです。

米料理の『パエリア・バレンシアーナ(2人前)』は、柔らかく仕上げたパエリアで、おこげはほとんどありません。豚肉、鶏肉、海老、ムール貝、ハマグリ、黄・赤パプリカ、空豆、グリーンピースなどが入っています。お米にはサフラン、肉類、魚介類、野菜の味がしっかりしみこんでいました。

パンは一般的なバゲットで、二人分を籐の籠に入れて供されます。。

ドルチェの『スペイン風オレンジムース ホットチョコレートソース』は、フワフワの食感で、オレンジの風味がたっぷりしたムースでした。ドライのキーウィ、オレンジ、チョコレートの薄切りが添えられています。ソースはチョコレートも添えられていますが、酸味のあるキーウィソースの方が量が多く、味もこちらの方が支配的でした。一緒に注文したスペインのコーヒー(カフェ・コンレーチェ)はまろやかでクリーミーですが、同じ製法と思われるカプチーノと微妙に違い、香り豊かで適度な苦味のコーヒーでした。


食後の飲み物は、コーヒーの種類が豊富(¥500〜¥700位)で温かいコーヒーが8種類位、冷たいコーヒーが5種類位です。
アルコールなどの飲み物に関しては次の通りです。ビールがスペイン産を含めて数種類 ¥500〜¥700位、自家製サングリア白・赤が¥700、シェリー酒が数種類 ¥600(グラス)、ハウスワイン ¥2,800〜¥3,000位(ボトル)/¥600(グラス)、スペインのブランデー¥600(グラス)でした。他にスペイン産を主としたワインリストもあります。
ソフトドリンクはペリエ、ジンジャエールなど¥600〜¥800位でした。

◆その他の情報
週末は人気がありますので、レストランの方は予約が必須です。バルの方はカウンター席に座ったり、テーブル席に座ったりと気軽に利用できます。

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