ル・コンセール(フランス料理)


◆場 所(港区赤坂1−12−32 アーク森ビル1F)
六本木1丁目駅の3番出口を出ると、正面にアークヒルズのアーク森ビルが見えます。そのアーク森ビルの1Fの一番手前のレストランがル・コンセールです。3番出口から徒歩1分程度です。
地図はこちらです。


◆最寄り駅
地下鉄南北線 六本木1丁目駅

◆電 話
03−3505−0121(FAX 03−3505−0123)

◆営業時間
ランチ  11:30〜14:00(L.O.)
ディナー 17:30〜21:30(L.O.)
   年中無休(ビルの休館日があります。)

◆雰囲気
サントリーの関連会社(株)ダイナックが、アークヒルズのサントリーホール前にあった『ル・マエストロ ポール・ボキューズ トウキョウ』を閉店し、場所を1Fに移して、新たに98年9月にオープンしたフレンチレストランです。
最高級店だった『ル・マエストロ』とは異なり、価格は低く設定されています。レストランのファサードは全面ガラス窓で、外からレストランの雰囲気が見渡せます。店の前にはトレリスを配したオープンテラスや植栽があり、明るく爽やかな雰囲気を演出しています。
レストランに入ると、正面にレセプション兼キャッシャーがあり、奥は16名程度が利用できる個室、左手はレストルーム、右手がダイニングルームになります。ダイニングルームに向かう途中に、木のキャビネットのワインカーブがあります。単に既製のワインカーヴ(加湿冷蔵庫)を置くのではなく、レストランの木を生かしたインテリアとデザインを揃えたワインカーブは、この落ち着いた雰囲気にうまく溶け込んでいて好感が持てます。

ダイニングルーム(右の写真)は80席以上の広いもので、長方形なので全体を見渡すことができ、広々した印象を与えてくれます。一番奥にきれいに整理された厨房(右の一番下の写真で、ガラス越しにシェフの働いている姿が見えます。)、両サイドにベンチシート、左手奥にバーカウンター(右下の写真)があります。テーブルの間隔はそれほど広くありませんが、通路はゆったりしていて、フロマージュやデセールのワゴンが通るのに十分なスペースを確保しています。床は美しい色合いの板張りで、壁は写真のように、飾り棚やリトグラフなどが飾ってあり、おしゃれな感じを出しています。大きな生花のフラワーアレンジメントもあり、高級フランス料理店のクラッシクで豪華なインテリアではありませんが、万人受けする落ち着いた、モダンで上品なインテリアだと言えます。同じダイナック系列の『響』と同様に、店作りのうまさを感じさせます。

細部を見てみると、テーブル、椅子とも造りはしっかりしていますが、椅子のクッションは少な目に感じました。
照明は写真のような間接照明(天井にもあります。)とテーブルの上を照らすハロゲンタイプのダウンライトを用いていて、ダイニングルーム全体の明るさも適度で、テーブルの上も明るいので料理が映えます。インテリアにマッチした丁寧なライティングだと思います。BGMは小さな音量ですので、あまり気にならないと思います。

テーブルウェア関係ですが、テーブルクロスが厚手のネルのカバーの上にクロスを二枚、食器は大倉陶園、ノリタケのボーンチャイナ、ナルミなどの国産の上品で高級なもの、水などのグラスは懐かしいマエストロ時代のものを使用していて、ワイングラスは専用のものを用意してくれます。カトラリーもマエストロ時代のものを使っています。また卓上にはプティフラワーも置かれています。

レストルームは入口付近に男性用・女性用それぞれあり、壁はクリーム色の大理石、床は赤御影石、洗面カウンターは黒御影石を使っていて高級感があります。ここでも仕切りなどにダイニングルームと同様な木を使っていて、上質で落ち着いたインテリアです。洗面カウンターにはティッシュやペーパータオルの用意は勿論のこと、小さなフラワーアレンジメントも置かれていました。

サービスに関しては次の通りです。以前は人によりバラツキがあったような印象がありましたが、
料理の出される間隔、テーブルへの目配りは十分で、お皿の交換もスマートにしてくれます。また出店時はコートの着る手伝いをしてくれ、丁寧に見送ってくれました。


◆価 格
ランチ  ¥1,500(平日のみ)/¥2,800/¥4,800
ディナー
 ディナーコース
  ¥4,800
       ¥6,000
  季節によるスペシャルメニューもあります。
 アラカルトの主な価格帯
  前菜  ¥1,000〜¥1,500
  魚・肉料理 ¥1,500〜¥3,000
  デセール ¥600〜
   サービス料10%

◆料 理
¥4,800/¥6,000のディナーコースは、プリフィクスメニューとなっていて、前菜、魚・肉料理を数種類から選択するすることができました。 追加料金を払えば、アラカルトからも選択できました。(当然ポーションは小さくなりますが。)アラカルトにお好きな料理があれば、サービススタッフと相談してみましょう。料理の傾向は、オーソドックスで基本がしっかりしたフレンチに、シェフのアイデアを入れたものです。以前より料理の価格が抑えられ、南欧風で軽い、素材の味を生かした料理や、多少エスニック的な味を取り入れたりしていて、従来より幅広い層を対象にしたフレンチに変化しています。

アミューズグールの『スモークサーモンのクレープ巻』は、サワークリームを使い、レモン汁で少し酸味を効かせた、さっぱりした一品で、食欲を高めるのに最適です。
前菜の『ラングドック風テリーヌ』は、どこがラングドック風なのかと思いますが、多分白インゲン豆と肉類の組み合わせを使っているためでしょう。ラングドック地方には白インゲン豆と肉類を煮込んだ名物料理『カスレ』がありますから。量が少な目なのが残念ですが、使っているフォアグラの質や白インゲン豆との相性も良く、魅力的なテリーヌです。添えられた粒マスタードも効果的です。
本日のポタージュの『にんじんのクリームスープ』は、意外とさらっとしたポタージュで、味はとてもまろやかですが、人参の風味があまりしないのに少し不満が残ります。ただコース料理に、手間のかかるポタージュを組み入れてくれるのは評価できます。

主菜の『蝦夷鹿のロースト 甘みと仄かな酸味のさくらんぼうを添えて』(アラカルトの料理から選択 +¥1,200)は、とてもジューシーで柔らな上質の鹿肉を、適切な火加減でローストしていて、お酒に漬け込んだダークチェリーの風味を入れた、甘酸っぱいソースで食べさせる料理です。鹿肉の下にはペースト状のエシャロットのコンフィ(この場合は、単に漬け込んだという意味。)を敷いています。しっかりした味のソースと鹿肉の相性はとても良いと思いますが、食べ慣れていない人には味付けが濃いと感じるかもしれません。
主菜の『北海道の野鴨のロースト カルバドス風味ソース』(アラカルトの料理から選択 +¥1,200)は、野鴨といってもコルヴェールではなく、ローストした鴨肉を少し胡椒をきかせたカルバドスの風味を生かしたソースで食べさせる料理です。鴨肉の繊維が少し荒く、固いのが少々不満ですが、ソースの味、付け合わせのリンゴはオーソドックスながらとても美味です。
パンはバケットで、軽く温めてラタンの籠でサービスされます。

デセールはワゴンからの盛り合わせでお好きなだけ選ぶことができます。ワゴンにはタルト、ムースなどが6種類、果物のコンポート2種類、アイスクリーム1種類があり、どれもオーソドックスなデセールです。洋梨のタルト、ダークチェリーのクラフティ、フランボワーズのムース、ガトーショコラなど、どれも甘さをうまくコントロールして上品な味に仕上げています。

食後の飲物は、コーヒー、紅茶、フレッシュハーブティーが選べます。フレッシュハーブティーは数種類ありますが、1種類のハーブだけでは、味、香りとも少し物足りないので、ミックスしてもらった方が良いでしょう。プティフールもサービスされました。

ワインの品揃えですが、料理の値段に合わせて若いヴィンテージを中心に揃えています。ボルドー赤(勿論シャトー・ラグランジェはあります。)・ブルゴーニュ赤・ブルゴーニュ白がそれぞれ10種類位、ロワール、ローヌ、イタリア産をそれぞれ数種類、シャンパーニュを3種類、ドイツ・オーストリア・オーストラリア・スペイン・アメリカ・チリなどを若干用意しています。価格的には¥5,000〜¥15,000位が中心で、料理の価格とバランスが取れています。レストランとしては普通の価格でしょう。

◆その他の情報
『ル・コンセール』は演奏会という意味で、サントリーホールを抱えるサントリーのうまいネーミングだと思います。
入会金・年会費無料(但し一年間利用がないと無効になります。)の『倶楽部ダイナックカード』でポイントを貯めると食事券などのサービスがあります。
車で行く場合、アークヒルズの駐車場のサービスがあります。

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