テロワール(フランス・イタリア料理)


テロワール ◆場 所(港区六本木5−16−47 ハウス5302 2F)
地下鉄六本木駅3番出口から出て、六本木交差点から外苑東通りを飯倉方向(東京タワーの方向)に向かいます。六本木5丁目交差点のロアビルとサブウェイの間の道を鳥居坂方面に右折し、数十m位歩いた通りの左側のガラス張りの建物の2Fがレストランです。駅から徒歩5〜6分程度です。
地図はこちらです。


◆最寄り駅
地下鉄 日比谷線・大江戸線 六本木駅

◆電 話
03−3505−2500(FAX 03−3505−2502)

◆営業時間
ランチ  11:30〜14:00(ラストオーダー)
ディナー  18:00〜23:30(ラストオーダー)
日曜・祝日休み

◆雰囲気
ワインバーとしての利用も可能なフレンチ・イタリアンレストランです。北西側のファサードが全面ガラス張りの建物の右端に屋外専用階段あり、ここを上がるとレストランの入口があります。
レストランに入って少し階段を上がると、右手にカウンターのあるワインバー(軽く前菜とワインの利用も可能です。)、正面にレセプション、左手に床から天井までガラス張りの60席ほどのダイニングルームがあります。
ダイニングルームはレセプションから見て逆L字型で、レセプションの後ろの壁を隔てて、その後ろにもダイニングルームが広がっています。この部分は一番下の写真のように、壁沿いに大きな鏡がはめ込まれていて、シートもダークグレーのレザーのベンチシートです。また一番奥には細長いガラス窓のある厨房も見ることができます。(三番目の写真参照)厨房はこの規模のレストランとしては少し大きめで使いやすそうな配置でした。
テロワール
ダイニングルームの床は磨きこまれたブラウンのフローリング、壁は白の塗装仕上げとライトブラウンの木を使っていて、モダンですが冷たい感じは全くなく、ナチュラルな感覚の洗練された品の良いインテリアです。ガラス窓にはローマンシェードのカーテンを使っていて、ガラスのキャビネットにはいろいろなデザインのデキャンターやソムリエナイフを飾ったり、インテリアに合ったリトグラフを飾ったりと、おしゃれな空間創りは好感が持てます。

比較的リーズナブルな価格のレストランですが、天井が高く通路幅は余裕があり、各テーブルの間隔もほどよく取れていて、落ち着いて食事が楽しめます。個人経営のレストランの場合は、なかなかこの価格帯でゆったりした空間にするのは難しいように感じます。全体のインテリアもセンスが良いので、このレストランに人気があるのも頷けます。
使われている椅子は黄色の布カバーがかけられていて、座り心地は固目で、ベンチシートの方は奥行きがゆったり取ってあり、座り心地は柔らかめでした。

照明はダウンライト、間接照明を使っていて全体に暗めです。ムードを出すためかもしれませんが、個人的にはもう少しテーブルの上を明るくして欲しいと思います。時間が遅くなると、少し暗く調整していました。BGMに関しては、モダンジャズの曲が静かな音量で流れていて、食事を妨げるようなことはありません。

テーブルウェア関係は次の通りです。クロスは金属脚のテーブルトップの上に白のクロスが1枚です。食器はナルミのボーンチャイナのシンプルなデザインのものを主に使用していて、インテリアに合っていますし、余計な柄がないので盛りつけが映えます。カトラリーはシャンブリートロワ、グラスは水用のグラス、ワイングラスともエノテカのショップで購入できるもので、ワイングラスは容量も大きく、産地にあったグラスを用意してくれますので、ワインを充分楽しめます。
その他にアルコールランプ、白の容器の塩と胡椒入れが置かれています。

テロワール レストルームは入口付近のバーカウンターを越えて奥にニ室あり、男性・女性用の区別がないので、どちらでも利用できます。2畳位の広さで、壁は白タイル、床は大判タイル、天井は白く仕上げていて、白を基調にしたモダンでシンプルなデザインですが、明るく清潔感があります。間接照明を使った品の良いライティングで、BGMはダイニングルームと同じモダンジャズの曲が流れていました。洗面カウンターには液体石鹸、ペーパータオル(鏡の吊りキャビネットの下にセットしてあり、気がつきにくい位置にあります。)の用意があります。

サービスに関してですが、スタッフは数名ほどで、席が7〜9割位埋まった状況でテーブルへの目配りはほぼ充分で、ワインのサービス、料理の出される間隔も良く、全体にてきぱきとしていて、基本的なサービスはしっかりしていると思いました。料理やワインに関して質問しても詳しく教えてくれますし、パンが少なくなってくると勧めてくれるなど、全体に気持ちの良いサービスで、食事をしていてとても居心地良く感じさせてくれます。入店時の受付、席への案内も丁寧で、出店時もドアを開けて丁寧に見送ってくれました。

◆価 格
ランチ(プリフィクスメニュー)
 ¥2,000
  前菜、パスタ、デセール、コーヒー
 ¥2,800
  前菜、魚または肉料理、デセール、コーヒー
 ¥3,500
  前菜、パスタ、魚または肉料理、デセール、コーヒー
ディナー
 ¥4,500〜¥5,000
  前菜二品、魚または肉料理、デセール、コーヒー
 他に¥8,000のコースもあります。
 アラカルトもあります。アラカルトの主な価格帯
  前菜 ¥1,500〜¥2,500/パスタ ¥1,300〜¥2,500
  リゾット ¥1,300〜¥1,800/ピッツア ¥1,200〜¥1,500
  主菜 ¥2,000〜¥4,000/デセール ¥1,000〜¥1,200
  フロマージュ ¥1,000〜/コーヒー ¥500、ハーブティー ¥600
  シガーの用意もあります。
   サービス料 10%

テロワール ◆料 理
料理の写真を掲載していますが、他のお客様に迷惑にならないように、すべてフラッシュを使用していません。不鮮明な写真もありますが、ご了承ください。

料理はパスタ、ピッツアもあるので、ジャンルにはイタリアンとも書いていますが、前菜、主菜の方は基本的にはフレンチです。このレストランは何回か利用していますが、料理の傾向としては、前菜は季節感のある素材をユニークに仕上げた料理が多く、肉料理はしっかりしたソース使ったオーソドックスな料理が多いように思います。使っている素材にも十分気を配っています。
コース料理もありますが、基本的に内容は決まっていて選択肢も限られます。アラカルトは前菜、主菜、パスタなどは10種類位ありますので、アラカルトからお好きなものを選んでも楽しいと思います。
以下の料理の写真はすべてアラカルトのものです。

前菜の『海の幸と彩野菜のミネストローネ』は、イタリアンを感じさせるお皿で、トマトの味は控え目でマイルドでした。ムール貝、アサリ、海老、イカなど海の幸が豊富に入っています。
前菜の『海の幸の贅沢ジュレ”ロワイヤル”』は、中にたっぷりした雲丹、帆立貝、岩のりが入っていて、その上にコンソメ・ジュレがかけられています。コンソメの旨味が凝縮したジュレと雲丹の相性の良さは言うまでもないでしょう。
前菜の『フォアグラのポワレ、トリュフ添え、古ポルト酒のソースで』は、上質なフォアグラにこってりした甘味のあるソースが添えられています。トリュフの存在感は控え目で、もう少し量が多いと申し分ありません。

前菜の『アワビと歯応えのある夏仕立て』は、軽めのエキストラバージンオリーブオイルで仕上げてある料理でした。アワビは柔らかいところ、少し固いところと様々ですが、いろいろな夏野菜(ゴボウ、ナス、ズッキーニ、カリフラワーなど)をふんだんに使っています。白ワインヴィネガーで少し酸味をつけていました。
前菜の『鮎の自家製燻製のガスパッチョ仕立て』は、軽く燻製して少し苦味のある鮎をガスパッチョ仕立てにした料理です。帆立も使っていて、少しスパイシーな味付けは季節感を感じさせます。
前菜の『生ウニと赤ピーマンのフォンダン トマトのクーリーと共に』は、コンソメのジュレと生うにの相性はとても良く、赤ピーマンも味にクセがなく、とてもクリーミーな味わいでした。トマトのクーリーも良いアクセントになっていて、初夏に相応しい前菜と思います。

リゾットの『フォアグラの瞬間燻製とアナゴのリゾット』は、香ばしく仕上げたフォアグラと旬のアナゴとを組み合わせた魅力的な料理で、赤ワインベースのソースを使っていますが、ポルト酒ではないのでそれほどこってり感はありません。リゾットの仕上りも申し分ありませんでした。
本日の魚料理のイトヨリのポワレ ソース・ブール・ブランは、軽く酸味の利いたオーソドックスなソースを使った料理です。白身魚(イトヨリは冬が旬です。)の料理に使う定番のソースなので驚きは全くありませんが、外側はカリッと中はフワフワに仕上っていて、ポワレのお手本のようでした。付け合せにはナスが使われています。

肉料理の『猟師皿、仔鴨のグリエと美味セップ茸のソテー』は、仔鴨は肉質が柔らかく、火入れが良く、とても満足できましたが、何よりもセップ茸の肉厚でジューシーな魅力が印象的です。ソースはオーソドックスで、重めの赤ワインとのマリアージュは最適です。
肉料理の『和牛ホホ肉のボルドーワイン煮込み クリーム仕立てのいちじくと共に』は、ホホ肉がものすごく柔らかく煮込んでありました。ソースの甘さもちょうど良く、いちじくの甘さも効果的です。ソースのてりも美しく仕上っています。
肉料理の『シャラント産鴨胸肉のロティ プラムとオレンジ風味の赤ワインソース』は、オーソドックスな料理ですが、上質な胸肉を使っていて、ソースが非常においしく仕上っていました。多分ソースには人参のピューレ、ナツメグ、プラムを使っているように思います。火入れも良く、外側の肉の香ばしさも魅力的です。
肉料理の『シャラン産鴨とフォアグラのバロティーヌ ソース・グランヴヌール』は、バロティーヌですので、フォアグラが鴨肉の中に丸く詰めて調理してある料理です。フォアグラのこってり感、鴨肉の旨味、ソースの味のバランスがとても良く、付け合せの野菜の味もやさしく、鴨肉を引き立てています。主菜にふさわしい肉料理だと思います。

デセールの『白胡麻のムースと黒胡麻のグラス、英国風のソースで』は、ムース、グラス両方ともミルキーな仕上げで、白と黒の胡麻の風味がたっぷりしているだけでなく、その違いがしっかり出ていています。
デセールの『”モンノワ”黒ショコラとマロン、胡桃仕上げ、白ショコラのソースで』は、ビターテイストのショコラの味が支配的なデセールで、ソースは甘めに仕上げていました。盛り付けはシンプルながらも、ショコラの表面の光沢感が印象的なデザインです。
デセールの『温かいショコラのムース』は、オーブンから出したばかりではないかという程の、熱々のチョコレートのムースの上に蜂蜜と生姜風味のシャーベットをのせていました。チョコレートのムースはビター風味の甘さを抑えたもので、リキュールもきいています。シャーベットの生姜風味は、何とも不思議な微妙な苦味でした。
デセールの『アメリカンチェリーとピスタチオのグラスのミルフィーユ仕立て』は、かなり甘いのではと想像していましたが、酸味があり、甘さも程よく仕上っていました。
デセールの『アニスをきかせた特製ショコラのムース 完熟イチゴと共に』は、ショコラ好きには最適な料理で、ショコラと相性の良いピスタチオのアイスクリームが添えられています。アニスの利かせ方は控え目で、完熟イチゴの爽やかな酸味とショコラの味のマリアージュが楽しめます。
デセールの『カルヴァドスのグラスとリンゴのサヴァイヨン』は、想像していたほどカルヴァドスが強くありませんでしたが、とても爽やかなデセールで、リンゴのスライスが味のアクセントになっていました。グラスも程よくジューシーです。

フロマージュは十数種類用意してあり、各タイプを満遍なく取り揃えていました。
パンはゴマをまぶしたプティパン、黒パンなどいくつか種類があり、温めてサービスしてくれます。

食後の飲物はコヒー、紅茶、ハーブティーなどが選べ、プティフールのサービスもありました。
ワインの品揃えは以下の通りです。ボルドーの赤ワインの種類がかなり多くなっています。ボルドーの赤が100種類以上(¥7,000位〜¥60,000←シャトー・ラトュールです。)、ブルゴーニュ赤が三十種類位(¥5,000位〜¥298,000←ロマネコンティです。)、その他イタリア、ポルトガル、スペイン、チリの赤が十数種類、ブルゴーニュ白が二十数種類(¥4,000位〜¥12,0000←モンラッシェです。)、ロワール、ボルドー、スペイン、ポルトガルなどの白がそれぞれ2〜5種類、シャンパーニュが十数種類(¥6,500〜¥25,000位)となっていました。
全体に¥8,000〜¥15,000位のワインの種類は多いので、ボルドーに多少偏っているかもしれませんが、選びやすいですし、レストランとしては安く設定しています。

◆その他の情報
週の後半は人気がありますので、席数は多いですが、予約してから行きましょう。
テロワール(仏 Terroir)とはワインでよく使われる言葉で、そのワインに使われる葡萄の生育環境(葡萄畑の土壌、地形、気候)を総称して言う言葉です。

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