ニューヨークグリル パークハイアット東京(ニューヨーク料理)


ニューヨークグリル パークハイアット東京
◆場 所(新宿区西新宿3−7−1−2)
京王線 初台駅の新宿駅寄りの改札口を出てオペラシティの1Fに出ます。甲州街道が目の前ですので、新宿方向に500m位進み、西参道口交差点を渡ると左手にホテルの入っている新宿パークタワー(丹下健三氏設計)があります。ホテルのエントランスはこのビルの反対側ですが、1Fホールからも行けます。1Fホール一番奥にパークハイアット東京に入る階段があり、その階段を使って2Fに行くとホテルのエントランスロビー(クロークがありますので、手荷物、コート等はここで預けましょう。)になります。そこのエレベーターに乗るとレストランのあるホテルの上層階に行けます。駅の出口から新宿パークタワーまで徒歩7分位です。

なおニューヨークグリルは52階にありますが、2Fからのエレベーターで直接行くことはできません。一端41階のメインロビーに行き、そこから右手奥のレストラン ジランドールを越え、その奥にあるホテル専用エレベーターに乗って52階に行くと左手にニューヨークグリル、右手にニューヨークバーがあります。グリルとバーはこのビルの外周に沿って配置されていて、一番奥で特に仕切りもなく繋がっていますので、中では自由に行き来できます。
地図はこちらです。


◆最寄り駅
京王線 初台駅
新宿駅から行きたい場合は、新宿西口エルタワー前よりホテルまで無料送迎バスが運行されています。

◆電 話
03−5322−1234(FAX 03−5322−1288)

◆営業時間
11:30〜14:30
17:00〜22:30(月曜〜土曜)
17:00〜22:00(日曜・祝祭日)
   無休

ニューヨークグリル パークハイアット東京 ◆雰囲気
パークハイアットは大手高級ホテルチェーン ハイアットグループの中でも、客室数を200室以下に抑えたプライベート的な位置付けの最高級ホテルで、大型ホテルのグランドハイアット、ハイアットリージェンシーとは性格が異なっていて、現在のところ日本にはパークハイアットは東京新宿にしかありません。ニューヨークグリルはパークハイアット東京のメインダイニングと言っても良いレストランで、客室数の割にレストランの席数が多いのは宿泊客だけでなく、レストランだけの客を重視していることが伺われます。
(客室数がそれほど変わらないシドニーのパークハイアットに宿泊したことがありますが、ここもレストランの規模は大き目でした。)

52階にエレベータで着いて降りると、エレベーターホールとは言えないような、薄暗く狭い廊下になりますが、床からの全面ガラス窓からは、新宿の高層ビル街が見渡せます。右手はニューヨークバー、左手がニューヨークグリルでそれぞれ小さなレセプションがあり、予約リストをチェックしてくれます。
レストランに入ると最初に一番下の写真のモダンなオープンキッチンがあり、その脇の窓際の通路を通って行くと、120席と言われる(それほどの大きさには感じませんでしたが)ダイニングルーム(エレベータの反対側に位置します。)に着きます。ダイニングルームは二つに分かれ、一番奥は4人掛けテーブルが幾つか並んだこじんまりしたスペースで、床が一段低くなっていて、ニューヨークバーとも仕切りなしで隣接しています。手前のメインのスペースは全面ガラス窓で、テーブルの間隔もそれほど広くありません。奥のスペースはニ番目の写真のように窓は小さ目ですが、テーブルの間隔はゆったりしていて落ち着いた雰囲気にまとまっています。

床はチェック柄の薄いグリーンのカーペット、壁は黒orこげ茶(?)の御影石張りを主に使った仕上げで天井は非常に高く、開放感という点では申し分ありません。ただ夜景を楽しむためにということでしょうか、ムード重視で、ダイニングルーム全体が暗く、細部のインテリアがどのようになっているのかはよくわかりません。メインのスペースには写真のようなライトアップされたコンテンポラリーな壁画があります。(ニューヨークバーの方にも同じデザインテイストの壁画があります。)
インテリアはパークハイアット東京の他の施設と同様に、クラシックな様式を一切排した都会的なクール&モダンなデザインでまとめていて、高層ビルの雰囲気と相俟って、ニューヨークの建物によく見られるアールデコ的なデザインは一切ありませんが、マンハッタン気分が横溢しています。(千葉幕張のホテル「マンハッタン」はアールデコを基調にしています。)

使われているテーブルはしっかりした造りのものでしたが、脚が大きめで少々邪魔な時もありました。椅子はイタリア カッシーナ社のクール&モダンなデザインのすべて黒の皮製のものです。クッションはありませんが、長い時間座っていてもお尻が痛くなることはありませんでした。
照明は一部にテーブルスタンドを使う以外はほとんどダウンライトを使い、前述したようにダイニングルーム全体は暗いですが、テーブルの上は多少暗めとはいえ、食事をするには困らない明るさです。
BGMはないですが、ニューヨークバーと仕切りなして隣接しているため、ニューヨークバーのジャズのボーカル付き生演奏(Stranger in the night,Over the rainbowなどのスタンダード曲が中心でした。リクエストも受け付けますが、リクエストした曲は演奏されませんでした。)の音がかなり大きく聞こえてきますので、人により落ち着いて食事しにくいかもしれません。スタンダードジャズが好きな人にとっては、ジャズクラブに行ったようで楽しめます。

ニューヨークグリル パークハイアット東京
テーブルウェア関係は次の通りです。最高級ホテルのメインダイニングですが、テーブルクロスは白のクロス1枚のみでした。食器はリチャードジノリの柄なしの白のもの、カトラリーはイタリアのサンボネ、水は珍しくステムなしのグラス、ワイングラスはワインを充分楽しめるリーデル・ヴィノムシリーズのグラスでした。

レストルームはニューヨークバーのカウンター席付近のものを利用しましたが、高層ビルの最上階の制約のせいか、席数の割に男性用は幾らか狭い感じがします。床がこげ茶の御影石仕上げ、壁がグリーンとグレーの中間程度の色合いのクロスと木目のビニールクロス(?)を使い一部は茶の御影石で仕上げています。洗面カウンターには液体石鹸とハンドタオルの用意がありました。

サービスに関してですが、席数にくらべてサービススタッフの人数が少ないように思いましたが、席への案内やテーブルへの目配りは充分で、料理の運ばれてくる間隔も適度でした。レストランを出る時の案内も丁寧で、高級レストランとしては申し分ありません。席をはずした時に、ナプキンを新しいものに交換はしてくれませんが、きちんとたたんでテーブルに置いてくれました。ただ人にもよるでしょうが、料理に関して質問してもわからない人がいるのは、料理を注文する時に少々困りました。全体の印象としては笑顔で明るくきびきびサービスしているように感じましたので、この点を除けば気持ちの良いサービスだと思います。

◆価 格
ランチ ¥4,400/ホリデーブランチ ¥5,800(土・日・祝日)
ディナー
 ¥10,000(前菜、主菜、デザート、食後の飲み物)
 ¥15,000(前菜二品、主菜、デザート、食後の飲み物)
 アラカルトもあります。アラカルトの主な価格帯
  前菜 ¥1,600〜¥4,000/主菜 ¥3,500〜¥8,000
  デザート ¥1,500〜¥2,500/コーヒー ¥900
   サービス料 10%

◆料 理
料理はどういうジャンルに分けるか迷いましたが、店名のようにグリル料理を主体にし、エスニックの要素も取り入れたフュージョンキュイジーヌとでもいうべき料理で、ソースを重視して手間をかけたフレンチとは異なりますし、独特の香辛料も使うようでイタリアンとも異なります。盛り付けはソースがほとんどないフュージョンキュイジーヌによくある立体的なもので、フレンチのようにソースでお皿に画を描くようなものとは異なります。
なおコース料理もありますが、料理が決められてますし、内容と価格を考えるとアラカルトで好きな料理を選んだ方が楽しいと思います。下記の料理の写真はすべてアラカルトで注文した時のものです。コース料理の場合はわかりませんが、アラカルトではアミューズのサービスはありませんでした。

前菜の『フォアグラのコンフィ ナスのブレゼとエシャロットのカラメリゼ』(¥3,700)は、コンフィというよりもテリーヌといった趣です。独特の味付けはなくオーソドックスな料理でしたが、フォアグラの質も良くエシャロットのカラメリゼとの相性はとても良いと思いました。付け合せのナスは控え目ですが、季節感が出ています。
前菜の『オマール海老のゼヴィーチェ ピーマン ジンジャー コリアンダーのフレイヴァー』(¥3,900)は、いろいろな香辛料を使ってスパイシーな味付けでした。オーマール海老の甘さを生かすには、もう少し香辛料は控え目にした方が良いように感じます。付け合せのレッドとイエローのプティトマトはそれほど甘味が強くなく、酸味が強めでした。

魚料理の『ドーバー産舌平目のポワレ フェンネルのソテーとチェリートマト ガーリックチャイブ風味』(¥4,800)は、肉厚で味にクセのない舌平目を一尾使ってボリュームがある主菜でした。チャービルをふんだんに使い、ヴィネグレットソースで食べますが、スパイシーな印象はありません。付け合せのポワローは軽くグリエして甘さを引き出し、レッドオニオンも甘味を高めています。この料理もレッドとイエローのプティトマトを使っていました。

デザートの『柚子のタルト オレンジクロワッサンプディング ライムシャーベットのウオッカ風味』(¥1,600)は、ジューシーな柚のタルトが印象的なデザートで、ライムシャーベットのウオッカ風味は結構強めです。オレンジクロワッサンプディングも甘さを抑えた上品な仕上りで、なかなかバラエティのあるデザートだと思いました。
デザートの『栗のプディング クルミ入りカラメルソース添え』(¥1,400)は、プディングというよりも普通のスポンジケーキに生クリームと栗をのせたデザートでした。栗はマロングラッセのようですが、甘さは抑えていて、クルミ入りカラメルソースのクルミの印象は希薄です。
食後の飲み物はコーヒー各種、紅茶などの用意があり、プティフールのサービスはありませんでした。

パンは香ばしくバターがタップリというものでなく、さっぱりしたヘルシーな印象で、温めてありなかなか美味でした。写真のように切らないでサービスされました。またオリーブオイルのサービスがありました。

ワインの品揃えは次の通りです。ワインリストには、スペークリングワイン、デザートワイン、白・赤のカリフォルニアワインなど記載されていていて、スパークリングワイン(ドン・ペリニヨンもあります。)は数種類、白が二十種類位、赤が数十種類位で、¥6,000〜¥15,000位の範囲で品揃えしていて、料理の価格とバランスが取れています。またヴィンテージワインのリストは分けてあり、30種類位を¥20,000〜¥40,000位の範囲で揃えています。
なおワインリストはカリフォルニアワイン中心の品揃えのため、白・赤の区別、ブドウ品種名(カリフォルニア特産種のジンファンデルも勿論あります。)別、ブランド名の順に区分けされていました。

◆その他の情報
とても人気のあるレストランですので、予約は必須(特に週末)です。窓際の席を希望する人は1ヶ月以上前から予約した方が良いでしょう。
食事をしっかり取ることよりも、マンハッタン的な高層ビル街の夜の雰囲気を楽しむことを目的とする人は、テーブルチャージが高いですが、隣りのニューヨークバーの利用でも充分と思います。ニューヨークバーはソフィア・コッポラの映画「ロスト・イン・トランスレーション」にも使われていました。

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